蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

孔雀経法/孔雀経護摩法の伝授@東大寺

昨日10/16(金)、孔雀経法/孔雀経護摩法を伝授いただきました。

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今回はコロナ禍の影響を受け、受者の着席に余裕ができるよう工夫された道場設営が行われました。

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時代はリモート環境オンラインへの移行を推し進めるものになっており、その勢いはもはや止まることはないでしょう。

一方、「面授」という密教伝灯のスタイルを如何に忠実に保っていけるか――、この点が大いに模索された伝授会だったと感じました。リモート環境における「オンライン」での伝授とは、言い換えると「五感を総動員する」とする密教の在り方(レゾンデートル)に係る根本(曲げられない原理原則)に抵触するものであることは間違いないからです。

従い、マスク+手洗い+三密回避の三点セットをクリアしつつ、今回のようなスタイルで暫時着地させたことに対しては、大阿さまを始めとして伝授会事務局/関係者の皆さま、さらには、一致協力で伝授会成満に真摯に臨まれた受者諸師に対しても、誠に僭越ながら深甚の感謝と敬意の気持ちをお伝えしたいと思っております。

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瓶内の孔雀の羽はマレーシア経由インド製(大阿さま談)だそうです。アマゾン取扱いのものよりビッグサイズだそうです。

幸いなことに当日の抽選で「当たったあ~!」ので(笑)、羽が折れないよう大事にしながら、自坊@東京に持ち帰りました。この後、修法する際、伝授された通りに本尊壇に荘厳して修法して参ります。

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経箱と五種香

孔雀経法は仁王経法、守護経法と並んで国家鎮護の三箇大法のひとつです。大法なるがゆえに「普通伝授」は禁じられてきました。一流伝授ではOKだが(当然ですが)、一尊法としての伝授は固く禁じられてきたのです。

それがため、却って法具として儀軌に規定・使用するべき「五種香が手に入らない」「肝心のここ日本でお経本が作られることがなくなってしまった」というような「重大な弊害」も真剣に考えなくてはならない事態になっています。

因みに写真の赤い経本は、「台湾で普通に売っており、台湾人のお弟子さんに頼んで入手したもの」(大阿さま談)だそうです。

ともあれ、今日以降は次第書の書写から始めたいと思います。伝授の翌日から即開白出来るほど優秀ではないので(涙)…、大阿さまとの「対面」にて作成の「受法ノート」と記憶力がフレッシュなうちに(それでも若干頼りないですが…)着手する所存であります。

「南無三世仏母大孔雀明王

「南無遍照金剛」

「南無神変大菩薩

「南無聖宝尊師」

合掌