箱根神社~万巻上人+九頭龍権現~
さて――、正面が本殿である。
そして、本殿右隣の『九頭龍神社』が下の写真である。
その昔、天平宝字元年(757年)、この地を訪れた験者/万巻上人によって調伏された芦ノ湖を跋扈する悪龍。即ち、万巻上人の験力によって“九頭龍権現”として生まれ変わった龍神が、上の写真のお社に祭祀されていると言う。
ところで、その箱根神社では、駒ケ岳山頂に『箱根元宮』という奥社をお祀りしている。
箱根神元宮は、西武グループの創始者/堤康次郎氏によって再建されたとのことだ。堤氏は、生前ことのほか箱根神社を崇敬されていたとのことである。なるほど、この駒ケ岳山頂の『気』は、確かに…、“普通ではない”ことは、元宮に向かう足が異様に軽くなったことで直ぐに分かった。
この地が、神祇降臨の地であることを、この地で修行した往昔の験者はストレートに感得されたのだろう。雄大な霊峯富士の風景を仰ぎ見て、ご神威とご神徳を有り難く頂戴したに違いない。
因みに、今回の参拝は、行き当たりばったりで出向いたにも関わらず、『分単位のスケジュール』が準備されていたことは、敢えて強調させて頂きたい箇所である。
ある人が、お参りにあって、まるで前からしっかり計画準備されているかのような、まさにドンピシャのタイミングを感じることがあったら、それはご神霊が導いてくれたと思って感謝しなくてはならないのだ、と…。
まったく有り難いことである。電車・バスの乗り継ぎ、遊覧船・ケーブルカーの乗り継ぎのタイミング、昼食・宿泊のetc…。
それら全部に、まるで『目に見えないツアー・コンダクター』がピッタリ付き添って案内してくれているかのようだった。
きっと北条氏一族も、箱根三所権現を恭しく拝礼されたのだろう。今回のお参りに際しては、非常に感銘を受けたこともあって、帰京する間際、僭越ではあるが読経回向をさせて頂き、深甚の謝意を申し上げた。
『南無遍照金剛』
『南無神変大菩薩』
『南無聖宝尊師』
『南無万巻上人』
『南無箱根満山護法善神』
合掌