愛染法~3.11/あの日から一年~
愛染法の正念誦の段に至り、まさに本尊真言を念誦しようとしたその時、仁王会の祈祷札が上から落ちてきた。バタンという音。ちょうど法螺貝の手前に落ちてきたのだ…。
手なりの場所ゆえ、そのまま拾い上げて『ここで宜しいですか』とばかり、まるでそこにいる誰かに話しかけるようにして壇上に安置(写真の右手)。
フッと見ると『辛卯歳』の文字。そう、平成二十三年の二月に出仕した時の祈祷札である。
『忘れないで下さいね』―――。『忘れるものですか、これからもお祈りを重ねていきますから…』。
一瞬、そういう会話が成立したような気がした。
それゆえ、私は今日はこの仏さまを拝んで、国土鎮守を八百万神祇に祈った。
ともあれ、朝は平座理趣三昧法則を、夕は祝詞と大般若理趣分祈祷を、夜は施餓鬼法…。
鎮魂、そして、復興。明日もまた少しでも前へ進めるよう、ともかく祈りを重ねていこうと思っている。
『南無金剛愛染明王』
『一心祈願国土安穏』
『一心祈願東日本大震災被災地復興』
合掌