蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

法螺貝の音色

私が心密かに法螺貝の神さまと崇めている故・H先生。昨年末、本山のとある行事で、そのご子息K先生に偶然にお会いする機会を得た。

自己紹介もそこそこに、『実は、H先生の法螺貝のCDをある方から譲り受け、それを頼りにずっと練習してきました。』と、そのようにお話したところ、とても嬉しそうな表情を浮かべておられたのが印象的だった。

当山派の法螺貝の音色は、一般には『乙音重視』を言い、それを基本とすることが大事となっている。『それが吹けてから、甲音(かんおん)、揺りをしなさい』、そうも習う。

それで、ある程度の乙音が出れば、やはりと言うか、次なる段階に進まなくてはならない。甲音が澄むようになるまで練習し、揺り・別揺りに移る。

H先生の音色には、甲音から揺りに移行する際に、ピンと跳ね上がる音色があり、それがずっと耳の底に残ったまま、自分なりに練習してきた。但し、無理やりすると『嫌味な感じがある』。それくらい難しい。

ともかく、最近になって漸く、My法螺貝の適性なる角度が分かってきたところだ。『こう口に当てると、こういう音がでる』という具合に…。

とにかく、吹くしかない(!)のだ。