蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

千手法~菅総理~

今日は千手千眼観自在菩薩を拝む。
 
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ところで、菅総理は私の地元を選挙区としていることから、吉祥寺駅前の商店街では大きなお祝いの垂れ幕が飾られたとのことだ。(今度、見に行ってみよう…
 
『千手観音』と一般には呼ばれる観音さまだが、正確には千手千眼観音である。千の手の平に、一つずつ眼をお持ちなのだ。その霊眼によって、いち早く事象の本質を見極めつつ、確実に実行されるという強力なチカラを持たれているという、そういう意味である。(それゆえ『蓮華王』とも称す)
 
実に我が国の総理大臣ほど、昨今の日本社会では、権威を落とす象徴的な職業はないのかもしれぬ。而して、それは国家/国民にとっては極めて不幸なことであり、不名誉なことである。
 
弘法大師がご在世の砌、嵯峨天皇より東寺を下賜され、ただちに教王護国寺と名付けて済世利民の秘密ユガ根本道場とされた真意とは、国家のリーダーたる者、三宝に敬礼し、神祇に崇敬の心を発するような謙虚さと強さを持ち合わせることが必要であり、そうせねば民草の心など到底理解されることもなく打ち捨てられてしまい、翻って国全体の方向性すらままならなぬ、そのように痛感しておられたからだと思う。そのことは強大な大唐帝国から帰朝したことで、宗祖大師の中で、もはや動かし難い“確信”になっておられたのだろう。
 
確か菅総理は、ご自身が民主党代表の時に総選挙で大敗した責任を取って辞任した後、『自身を見つめたい』と四国八十八箇所霊場巡拝を始められたとお聞きする。新聞報道では、今のところ五十三番札所まで巡拝が進んでおられるとの由。
 
どうか、巡拝される先々での巡り合いの中に、国家/国民を哀愍される神仏の深いメッセージのあることを確信され、かつて弘法大師が嵯峨帝に発せられた『仁王護国経の祈り』の意味と共に、しっかりと感じて頂きたいと念じている。
 
千手観音、即ち、千手千眼観自在菩薩とは、人の世のあらゆることを見逃さず、聞き逃さず、そして、やるべきを無数の手と腕で、迅速に確実に実行して済世利民の誓願を果たすことを根本に据えておられる仏さまである。その配下には、二十八部衆という『親衛隊』がおり、その配下にはこれまた無数の部類眷族が控えて、千手観音の誓願を果たす役割を担っている。言い方は悪いが、気休めの仏さまでないことだけは確実に言える。
 
『南無千手千眼観自在菩薩』
『南無大師遍照金剛』
合掌