蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

仁王経法~入梅~

仁王経法―――。
 
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永田町が“大騒ぎ”だ。
 
日本の政治を40年近くに渡って研究してきた、米国コロンビア大学ジェラルド・カーティス教授曰く…、
 
★ 『日本の政治家はお行儀の良い国民に甘えている』
 
仁王経の説く為政者の心得は、本当のところ、全人格的なレベルで求められるものだ。
 
『仏天を仰ぐこと』によって、政道の根本は正しく導かれるとする――。この仁王経を、密教経典として新訳された不空三蔵の信念。今の政治家は襟を正して尋ねるべきではないのか。
 
単なる気休めを言っているのではない。
 
宗祖大師が帰朝後、高雄山神護寺で最初に執行された大法/仁王経法こそ、その理想とされた『密厳国土』に向かう狼煙であった。それゆえに、我が本山においては理源大師の遺訓にすらなって、千年以上に渡って祈りの伝灯が引き継がれてきたのである。
 
国の指導者たらんと欲する者であれば、こういう事実のあることに対して、今こそ至心に思いを馳せるべきではないのか。
 
最小不幸社会』というものが、最後までピンとこなかった。
 
つらつら思うに、我が国の歴史と文化、伝統の中に息づく哲学が決定的に欠落しているからではないのか。我が国の根本にあるべきソフト部分。そこに対する造詣を欠くとしか思えない発言。結局、民心は離れていった…。
 
日本人の心の渇きを、近代合理主義の計量的な表現で癒すことはできない。
 
もうしばらくすれば、また四国八十八箇所霊場を巡ることをされるのかも知れぬ。であれば…、霊場を巡ることを通じて、空海という偉大なる先達の残された思い、その哲学を、身体全体で、どうか至心に学んで頂きたいと思う。
 
『南無遍照金剛』
『南無神変大菩薩
『南無聖宝尊師』
『一心祈願国土安穏』
『一心祈願東日本大震災被災地復興』
合掌