蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

千手法~納骨式~

千手法を拝む。
 
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昨日(12/24(土))は、先月亡くなった叔父の納骨式であった。およそ三十数年振りに、そのお墓にお参りした。
 
そこには母方の祖父や祖母、満州からの引き揚げ途上、朝鮮の地で亡くなった“もう一人の叔父”(行年3歳)が埋葬されている。ただし、その叔父の遺骨は戦後66年経った今でも拾うことが許されず、たび重なる嘆願書も空しく、祖母はすでに鬼籍に入ってしまって久しい。そう、かの国は未だ門戸を閉ざしたままである。
 
さらには従姉として、本当なら当日相まみえる筈だったT子ちゃん。喘息の発作を起こし、たまたま医者が不在で往診が出来ず、そのまま逝ってしまったそうだ。亡くなった祖母の家で、いつも写真の中から笑っている顔が、幼かった自分には意味がよく理解できなかったことなど、昨日のことのように思い出していた。
 
先ずは無沙汰を詫びた。色々な事情が重なり、言うなれば親族間の恥を晒し合うかの如き時期があっても、年月がそれを洗い流してしまう、否、叔父が丸ごと引き取って旅立ったのだ。残された若い者たちが新たな関係を築き直せよ…、そう言わんばかりに。
 
実は当日、もうひとつ驚くことがあった。従姉の一人のご主人でOさんが二月に亡くなっていたことだ。このОさんは自衛隊の佐官(一佐)まで行った人だ。防衛大学校を首席で卒業した、言うなればバリバリのエリート。将来を嘱望された人だ、従姉のM子ちゃんとの新婚時代、そのように紹介されて『え~凄いなあ』と無邪気に笑い合っていた時代があったのだ。
 
なんだか暗い顔しているな、そう感じていたら、M子ちゃんのお母さん(M叔母さん)が『今年の二月に亡くなったのよ、脳腫瘍+脳梗塞で昏睡状態。さらに全身にガンが転移していてそのまま…』と。あれから30年経ち、定年間近で、病魔に襲われたとのことだ。色々話してみたいことがあったのだが…。
 
どうも私の場合は、千手観世音菩薩を拝む時、必ずと言って良いほど身内の近しい人の死を知らされるようである。六道のうち特に地獄道を救うとされるが、それ以外の五道も千の御手、千の愛眼で、きっと漏れなく救いとっておられるに違いない。だから、私をそういう話の場に(敢えて)導かれているのかも知れない…。
 
ともあれ、どうか浄土に往生することを助けてあげて下さい、ただひたすら祈った。それしかないのだ。
 
『南無千手千眼観世音菩薩』
合掌