以前、『怨霊になった
天皇』(
竹田恒泰著:
小学館文庫)について読後に感じたことを、アレコレ述べたことがあった。
これも前にこのブログで紹介したことであるが、私の所属部署は年初に水道橋の
金刀比羅宮東京分社にお参りして、自社所有の船舶運行の安全、部署の息災繁栄を祈願している。
さらに担当役員は四国香川の
金刀比羅宮まで出向き、お参り以外の一切を封印したストイックな出張(?!)をするという徹底ぶりである。
ところで
金比羅さんのご祭神のお一人に
崇徳天皇がいらっしゃることは、案外知られていないようである。
かく言う私も、
金比羅さんとのご縁を得るまでは、全く知らなかった。そもそも
崇徳天皇という方についても、まるで無知であった。
唐突であるが、NHK
大河ドラマ『
平清盛』をトンと見なくなってしまった。と言うか、アレコレとやることがあって、見られなくなってしまったという感じだ。
実は
金比羅さんに部署でお参りするようなってから、遅ればせながらご祭神のお一人/
崇徳院の存在、さらにはそのご来歴等を知るに至り、自坊にてご供養申し上げている。
実際、仕事の面でお世話になっているご神霊でもある
からして、
西行法師の慰霊鎮撫の旅に及ばないにしろ、そうすることが行者としての、せめてもの報恩謝徳の浄行ではなかろうか、そんなことを考えたからである。
その清盛公の番組であるが、『多分、お嫌なのだろうな』――。
主演の
松山ケンイチさんには何の罪もないのだが、ある意味、格好良く映ってしまうものだから、実際にあった
後白河院と平家一門の癒着(?)と、ご自身の受けた仕打ちとの齟齬は受け入れ難いところがおありなのだろうなと。
因みに家内はこの番組の主題曲の最後、少女の声で歌われる
梁塵秘抄の一節『遊びをせんとや生まれけむ』の箇所を、無性に嫌がって『もう聞きたくない!!、ウザイ感じ』とまで言って(罵って)突然耳をふさいだ。
そもそも、家内自身は
梁塵秘抄が
後白河院の手になるものなど知らないのに…である。とても驚いている。
『瀬をはやみ岩にせかかる滝川のわれても末に逢わんとぞ思う』
小倉百人一首に収められたこの歌を、家内は知っていた。『読み人は
崇徳天皇さまなんだって』と教えたら、とても驚いていた。
合掌