蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

十一面法~結願座

本日は十一面法の結願座でした。

十一面法については、私の場合ですが、神明神祇の総本地としての仏さまという気持ちが強くございます。

とりわけ伝授を東大寺にて頂いたことも手伝い、本尊さまとなる二月堂修二会を強く意識したのでした。

ところで、修二会における過去帳の読み上げ中に登場する『青衣の女人』(しょうえのにょにん)ですが、私の中では、もはや神祇のご眷属くらいの受け止めをしています。普通の人ではないのです。

つまりは、産土大神としておられる八百万大小神祇に対する秘法供養を漏らすことのないよう、「ゆめゆめ読み落とすなかれ」を、本尊たる十一面観世音菩薩が職衆に指示されたのではないか、そのように受け止めているくらいなのです。

寺伝では、時は鎌倉時代。女人禁制の堂内で、その過去帳の読み上げ中に「なぜ私の名を読み落としたのか?」と問いかける青い衣を着た女性が忽然と出現。

ハッと機転を利かした職衆が低い声で『しょーうーえーの・にょーにーんー』と静かに、そして、丁寧に読み上げるや、スッと消え去ったと。

『南無遍照金剛』

『南無神変大菩薩

『南無聖宝尊師』

『南無良源元三慈恵大師常住金剛』

合掌