蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

メンタルケアー

同僚の一人が退職することになりました。引継ぎの件で、話を聞くことになったのですが、色々と思うことがあったのでしょう。オフィスのブースで、2時間近く対話することになりました。

彼女(その人は女性デス)は、私の『素性』を知っていますので(それをイントラネットで公開して以降、個性的過ぎるのか、社内では、私は(水面下の)有名人として通っているらしい…)、『そっちの話』も出たわけです。後半の方は、成り行きと言うか、自然とその彼女の身の上話を聞く流れになったわけですが(笑)、往昔の行者は、こうやって話を聞いていたのかな…。そんなことがフッと脳裏を掠めました。確か、『メンタルケアーの基本は、その人の話をじっと聞くこと』だと、グループ関連会社のお知らせにあったけ…。

ともかく、最小限のコメントに止めるようにして、彼女の話したい気持ちを優先してもらうことにしました。2時間近くになったけれども、これもまた慈悲の修行に違いないと…。

職場の同僚でしたので、彼女のことも、自然と朝暮のお勤めで脳裏を掠めることが数回ありました。告白すれば『なんだ、あの態度は!(怒)』という気持ちを抑え切れないまま、(例えば荒神さまに訴えるような感じで)お祈りしていたこともありました(苦笑)。荒神さまは、目標達成に係わる『障害打破』という願意で拝むことを、某師のお説で聞き知っておりましたので、そういうお経を加えることで、自分の気持ちを納得させていたことがあったのです。

不思議なことですが、そうすると決まって、『あの子のことは、どうかお手柔らかにお願いします』という老婦人の声が(何の脈絡もなく)、聞こえるようなことが数回あったのです。

それで良い機会なので、『お婆さまなのですかね、Aさんのことを、とても心配されているご婦人がいらっしゃるような気がするんだけど…』と、思い切って話してみたのです。そうしたら、『エッ?!』とか、彼女の顔が突然変わりまして、『それって、きっと母方の祖母だ』と…。

ともかく、何かピンと来るものがあったようです。一瞬、彼女の目が潤んだように見えたのも束の間、今まで張り詰めていた気持ちが楽になったような、彼女の顔に赤みが差したような、とても優しい表情に変化したことが印象的でした。