蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

シャウト

節分―――、やはり祈祷寺院の超繁忙期である。聞いてはいたが、実際に前行する身になってみて、改めてしみじみ感じることが多い。

本年の『前行スケジュール』であるが、今度は“@本山”だ。生業を会社勤めに置いているから、平日をまたぐことは原則ダメ。それゆえ昨年同様、ギリギリのところでスケジュール調整し、その上で出仕させていただくつもりだ。

ところで本年の経済環境は、メディアが伝えるまでもなく、すでに凄まじい様相を呈していることはご存知のとおり。これをフリー・フォールと表現する人もいる。経済誌の『東洋経済』の記事の表現を借りれば、“垂直落下”だ。何しろ“遊び”の余地を一切許さない、ナイアガラ大瀑布のような落ち方をしているのだ。

リーマンブラザースの破綻を契機として、全世界同時に急激なブレーキの掛かった昨年10月からの三ヶ月くらいを『エピローグ(序章)』だったとするなら、本年1月からは『チャプター・ワン(第一章)』が始まったと言うべきか。

私自身は、大打撃を受けている自動車産業と深く係わる職務なので、非常に大きな裾野産業の実態を知っている分、とても心配している。

一方、不謹慎と言われるかもしれないが、百年に一回と言われるような大激変が到来したと、ワクワクすべきか。刻々と変化する状況の変化をモニターしながら、他方で反転のチャンスを虎視眈々と狙う作業が、いつにも増して重要になってくるだろう。

『チャンスとして捉えなおす』ことを諦めない限り、きっと活路が開けるに違いない。だから、そうする。

月曜の後夜座を終えた後、直ちに東京にとんぼ返りして出勤することにした。本音部分でもう少し土日をはさんでくれるとイイと思いつつ、これもまた大切な修行の一環と受け止めて精進したい。

これについては、他の教師もきっと同じなのだと思う…。自他法界平等利益の祈りの中に、己が胸の奥に秘めた一々の願いも入れて、五大力尊に差し出しに上がる―――。今年の『伝灯のシャウト』は、例年にも増して強く激しいことだろう。