蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

千手法~●變~

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一昨日、『●變』が届いた。三月S会の議事録である。

内容を見て、率直に『とうとう来るべきものが来たな』という感想をもった。昨年辺りから言われていたことだが、“大幅値上げ”をしたのだ。

ここで誤解のないようにしたいのだが、値上げ云々について、その是非を言上げするつもりはナイのだ。

寧ろ、そうせざるを得なかった(らしい)経緯が議事録から散見されたことにショックを受けているし、事実だとすれば本当に残念だし、遺憾なことだ。

これについては、五大力さんの前行でご一緒したKKさんからお聞きしていた話からも、そう遠くない将来にはそうするのだろうなと。ただその時は、少し拙速な感もあって、『まさかあ~』みたいな気持ちのあったことも事実だが、それよりも、『本山が断固としてする理由が今ひとつよく分からなかった』ということもあった。

振り返ってみれば、その時、『なんだか随分大勢の受者なんだな…』と感じたことは事実である。そもそも修験道の灌頂がメジャーに取り扱われることなど、本当にあることなのだろうかと…。

大勢の受者の方々を見回して、自分自身のことと比較して言えば、この灌頂道場に来るまで大変な苦しさのあった日日を言わないわけにいかないし、『ということは、よほど自分は罪重薄徳の因業を背負っているのだろう』と、逆に嘆息していたくらいだった。

ともかく――-―、人のことをとやかく言うまい。今言い得ることは、これを生業とすることは生涯ないのだ。ビジネスのネタにすることなど、もっとナイ。私は、これから先も企業社会の一員であり、利潤追求の仕事の重圧を知る身だからこそ、この教えを大切することについてだけは、決して人後に落ちないと思っている。

本来あるべき姿を追求していくこと。『理想主義』も、真剣にすれば大変な負荷が掛かるし、実際、若しかしたら本当はしなくても良かったのかも知れない。ただ志願して足を踏みいれてしまった手前、真正面から迫り来るその負荷から逃げることができなかっただけなのだ。正直、何度押し潰されそうになったし、逆にそれが自分を鍛えてくださり、最後にはあるべき方向に導いてくださった。

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後進の方々に今言えることは、金銭面の大変なプレッシャーはあるでしょうけれども、『覚悟する』という、ある意味で滅多に出来ない貴重な機会と捉え直すことだって可能だということです。

これが励ましになっているかどうかは分かりませんが、ピンチな時には、必ず冥護の御手がご自身の背中に伸びて、そっと支えてくださると思います。私もそうでした。でも、それが信仰というものの醍醐味ではないでしょうか。

不安で押し潰されそうになった時、必死に祈って歩き続けていると、必ず一筋の光明を見たものです。本当にタイミングよく…、でした。それを見失うことなく、ひたすら前に向かって歩を進めてください。

どうか悉地円満の行果を成就されますよう、千手観音菩薩さまのお慈悲におすがりしつつ、至心にお祈り申し上げます。

合掌