今日は千手千眼観世音菩薩を拝む。わが心中に期するものあり、その
大慈大悲のご
誓願に思いを馳せた。
片付けを終わり、フッと窓に目をやると、何とそこには
揚羽蝶。ある人が、亡くなった方の魂が何事か伝えようとする時、たとえば蝶に託して飛ばすと。そしてそれは吉祥なり、と…。
そう言えば、伝法潅頂を受けて師僧のお寺に帰山した時…。先師方の墓前にて奉告法楽の最中、二匹の紋白蝶が読経する自分の周りを飛び交っていたのだ。その時の光景は、今でもハッキリ覚えている。
それにしても本日の一座は、とても中身の詰まったものであった。人の思いが満ち溢れるような、そんな一座であった。
そして―――、自らの姿を撮らせた途端、この
揚羽蝶は中空に飛び去って何処かへ消えた。
『南無千手千眼観世音菩薩』
合掌