蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

聖無動直法~表現の自由

聖無動直法をお祈りする。
 
最近のキーワードと言えば、『表現の自由』になるだろうか。
 
あるフランス人がインタビューで、「フランスにはフランス革命以来の『不敬の伝統』があるのです」と言っていた。風刺画による表現には、そういう毒のあることを文化として継承しているということだろう。
 
明治時代の日本で活躍した風刺画家/ジョルジュ・ビゴー(1860-1927)の絵は、人によって好悪の分かれる作品であるが、そこに『フランス流の愛情』を見る人は多くいる。
 
ともあれ、この辺りがポイントになるのだろうか…。
 
まさに血であがなった自由であるからして、そこに不屈の魂すら思っている国の人。それはそれで構わないのだが…。
 
しかしだ――、日本人は露骨にはそうはしないだろうな、やっぱりそうは思う。同調圧力だとか言う人もいるが(≒卑下しているのかな?)、“糊しろ”という余白/思いやりを優先させるのが、日本のスタイルなのだ。
 
よく考えてみれば、二千年くらい前から日本列島には周辺の民族が移動してきており、極東の『移民国家』をやっていた時代があった。
 
言うなれば、出自のまったく異なる人たちの集団にあって、狭いこの国土で“糊しろ”という工夫をしなかったら、争いの絶えない土地になってしまったに違いない。
 
いずれにしろ、相互理解への創意工夫を積み重ねていくべきなのだ。
 
『南無大日大聖不動明王四大八大諸忿怒尊』
合掌