狂気の輩
まったく惨い…。
申し訳ないが、その団体の名前を書くことはしたくない。まるで中世の『悪党』それ以下の連中だ。まともな話し合いは通じないことだけは確かだ。
海外に出て、家族のために奮闘している日本人が大勢いる。後藤さんのように自らの堅い信念を貫く“サムライ”の如き人たちが大勢いる。
但し、残念ながらこのような恐喝が行なわれたとしても、自力で帰国の算段をつけなくてはならないのが、わが国と同胞の置かれた現実なのだ。
『邦人救出』…。仮に実行されることを知ったら、例えば自衛隊の即応部隊が来てくれたら、どれくらい心強いかは、『その地で汗をかいた人以外には絶対わからない』――、率直にそう思う。こればかりは、変な机上の話だけはやめて欲しい。ごく普通の市井の人たちが、実際に海外勤務に従事している。愛する家族を思って、言葉も水も食事も違う場所で、日々汗を流している。
要するに『日本人を脅せばマネーを出す、簡単に』――、そう思われていたということだ。
だが――、日本人は動じない、絶対に。必ず対応力を発揮する。決して負けない。
