蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

牛馬童子

熊野古道のシンボル『牛馬童子』の頭部が、何者かの手によって切断されたという報道があった。発見された時刻から推定して、昨日6月18日(水)の午後の早い時間であった可能性が高いとのことだ。

牛馬童子は、熊野を巡幸された花山法皇(968-1008)の姿を模したもの、と伝えられている。

ところで牛馬童子の響きには、もうひとつ違う側面のあることを申し上げたい。

弁天さまを祈る行者にとって、欠くことのできない存在だからだ。『弁財天十五王子』と言って、弁天さまをお世話する十五童子眷族のお一人として、至心にご供養申し上げる存在だ。

一言で言うと『財福神』。

熊野古道を往った行者を含む大勢の善男善女によって、何事かを祈念され、それを何百年もの間、一身に受け止めてこられた筈だ。

『その首をはねた』とは…。これからになるが、それを行った者の身に、イヤというほどの異変が生じるのだろう。

天部の神々は、そもそも、そういう不敬だけは許さないことを、不肖/私は身に染みて知っている。