蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

陸前高田の迎え火

京都五山の大文字送り火に使うつもりで集めた松の薪。その薪には被災者自身が鎮魂に向け、その切なる願意を浄書されたから立派な護摩木である。それゆえ、五山の送り火でご供養されるに最も相応しいものになるはずであった。
 
ところが『陸前高田の松の薪は放射能汚染されている』という(変な)声が上がって、その企ては中止された。
 
惨いことをするものである。
 
一方、その放射能汚染なる懸念(風評)について、その確たる根拠はなんら明かされていない。
 
陸前高田と言えば、震災直後のことになるが、私の職場近く/有楽町駅前で、陸前高田の文字を染め抜いた半被姿の青年たちが(必死の形相で)募金を呼びかけていたことを思い出す。その迫力に気おされて、客先からの帰りだったのにも係わらず仕事のことが頭から消えてしまい、思わず募金箱に直行してしまったくらいだ。
 
地域がほぼ全滅するという、今回の大津波災害の中で最大級の被害を受けた地域。
 
報道によれば、昨夜は送り火ではなく『迎え火』のため、それら『放射能汚染されているとの嫌疑を受けた護摩木』が地元・陸前高田で燃された。
 
そういう“仕打ち”を受けたにも係わらず、陸前高田の人は抗議することもなく、じっと耐えて、静かに物故者の亡魂を弔ったのである。
 
内部被ばくのことを懸念する(一知半解の)変な声を転じれば、昨晩行われた陸前高田の迎え火は、さしずめ『放射能まみれの迎え火』。おまけに『放射能まみれの火の粉も飛散!!』ということか。
 
私は、昨夜は陸前高田の人々の思いをきっと神仏が照覧されて、各々志すところの御霊を漏らさずにすくい取って下さったと信じている。市井の行者として、この先も鎮魂を念じながら、被災地の一日も早い復興を祈ることに変わりはない。
 
現実には、『これで安心して大文字焼きを見物できるな、ホトケさんに放射能汚染の護摩木なんか使われん…』とか言って、優雅に団扇を仰ぐ人がいる、そういうことなのだろう。めでたし、めでたし…、関係者の間ではそうなのかもしれないが、そうまでして五山の送り火は執行されるものなのか(?)。
 
仕事柄、↓のWEB Siteを頻繁にチェックしているのでご参考まで。
 
陸前高田福島第一原発からほぼ北方向に直線距離で約185km先に位置する。陸前高田の地が放射能汚染されたと思っている人など、私の周辺には皆無である。
 
実際、東京だけでなく関東各県の人たちもホットスポット(局地的に放射線量の突出している場所)の存在を感じ始めているけれど、だからと言って、このような形で“門前払い”を食らわすことなどしないだろう。