蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

一法界ソリヤ法(理趣法)~第二座

理趣法を修法。本日は時局に鑑みて「ヒマワリ」をお供えしました。

亡魂得脱を願って一心にお祈り致しました。

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ずっと以前に埼玉のK先生にお話をお聞きする機会がありました。K先生はご自身の神秘体験を通じて深く光明真言を信心読誦され、その秘密行法を三井英光大僧正の伝授会も尋ねて後、長きに渡り修行され、主として亡魂得脱の祈願を数多くされていました。K先生は某日、機縁熟するを以て高野山のM前官による「理趣経法」の伝授会を受法され、その時のことを含めてご自身の体験として話してくれたことがありました。

その時の受法タイミングと相前後する形で持ち込まれた相談で、父と子の反目が尋常でないくらいの激しさで、もはや正視に耐えない旨、その家のご婦人よりあったそうです。

通常であれば光明真言法で対応されるところ、伝授されて間もない理趣経法を修法したところ「驚いた、もっと早くから修していれば良かったくらい…」と感慨深げに話をされたことが非常に印象的でした。

因みにK先生は「たとえ墓前における読経であっても(その時の天候コンディションに左右されることなく)理趣経を略することはしない」というお考えで臨んでおられました。それは「過去聖霊決定成仏の絶対的な確信」を、この理趣経に対して強くお持ちだったこと――、今思い出しても、そこに疑う余地はないくらい、時に凄みすら感じるくらいの真摯な姿勢で臨まれていました。それくらい何度も何度も何度も読誦されて信仰を深めておられたのだと思い、後進として見習うべき態度だと思って、今でも自坊における修行の範とさせて頂いています。

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詳細は省きますが「なんかすっかり仲良くなって親子で釣りに行っているって、信じられない、フフフ」であったそうです。

「愛欲即菩提」の理を鑑みれば「敬愛」の利生――、そんなことを(今さらながら)フッと感じたのも束の間、個人的には「その大事を目の当たりにされた人」こそ、実はご相談をされたご家族一門の先亡の御霊ではなかったか、そのようにも思っているところです。

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「南無大師遍照金剛」

合掌