蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

勤行

勤行―――。行者はそれを『自身を厳しく律する一面を含むもの』として受け止める。

同時に、利他にあって、それが神仏の御心に通じる聖道として、判り易く説かなくてはいけないのだ。

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◎ 修験道十八ヶ条警策

  朝暮の勤行の時。病患並びに公事に非ず。私情に任せ懈怠すべからず。

  就中諸経の時に特に観文の義理を思惟すべし。

  神仏は法楽に依って威光を増す。

  人間は冥助に依って玄道に達す。

満済准三宮(醍醐寺七十三世座主)』

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先師に叱られてしまうかもしれないが、だからこそ、私は『ご飯を食べるのと同じですよ』と、勤行について尋ねられた場合、(敢えて)人さまにお話するようにしている。

『食べること』は、いのちを繋ぐ大切な営みゆえ、おなじ命をおろそかにすることなく、少しも疎かにせず、しっかり取って滋養となることを念じなくては罰が当たる。

勤行は『祈り』であり、すべての修行の一直線上にある。

『ご飯を食べる』ことで肉体の養分を補給・維持するのと同様に、勤行という祈りによって、心の栄養補給することが肝要なのだ。

それによって、神仏の御心に叶う浄行に通じるに違いない。