蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

護摩略作法次第

実は、火渡りの配役だけでなく、ここのところ『不思議だな~』と思うことがある。

それで唐突だが、ここに来て、以前からの課題でもあった『護摩略作法次第(私記版)』の編集作業を開始した。

これは新客時代、故FZ大僧正から『護摩は最後は自分のものにしてしまうこと』という教えを頂いたことと、とても深く関係する。それを7年がかりで、とうとう実践に移したのである。

加行も護摩法に入り、まさに佳境に突入していた時期、偶然にも同門/ヒゲ行者師経由で巡ってきた『護摩略作法次第書』のコピー。FZ先生の文字で、伝法未灌頂者の修行を許可しない旨が書かれている。

この次第書の供養法の箇所は、FZ先生が生前、熱烈な五大力信仰を実修されていたことを彷彿とさせるものがあり、改めてその思いの深さに深い敬意を表さずにはいられない。

たまたま以前に求めた青山社の略護摩作法(三憲)の次第書と併せて、編集作業を進めることにした。因みに青山社のそれは、故東野大僧正の略作法を(醍●伝法学院卒でもある)KY師が改定されたものと理解しているが、そうであれば、FZ先生も理解してくださると思う。

そうしているところに、火渡りの配役の話が突如飛び込んできて、しかもその次第の中で疑問に思っていたところ(⇒まさに今度の柴灯護摩で自分が担当する箇所)と、護摩作法の中の小●文の読み下しの仕方を、昨夕だが、目にする機会を同時に得たのだが、それは修験道の秘記に記されたもので、その部分は三時勤行式では省略されているし、柱源神法でも省略されているようだ。

『それはここに書いてあるよ』。そんな声ともつかぬ声が、フッと聞こえたような気がした。何度も目を通したつもりだっただが…。

そうこうしているうち、今週末と来週末は、師僧のお寺の恵印大祭の前行だったことをすっかり忘れていたところに呼び出しがあった。

『キミはもう灌頂を受けた身だよ。しっかり精進するんだ』と、その声の主に言われたような気がして、気持ちを引き締めている。