蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

ご縁

仮にОさんとしよう。
 
ご祈祷する際、願主となる方について、今までインターネットでお引き受けしたことは一度もなかった。仮初めにも、加持祈祷とは日常の生活に影響する行為である。まして顔すらみたことのない方を拝むなど、想像もできない…、そう思ってやってきた。
 
ところでОさんは、このブログをよく見ておられるとのことだった。もうかれこれ10年近くお世話になっている某サイトの応答を拝見しても、かなりの真剣さをもって書き込みされていることが伝わってくるし、であれば、このブログも想像以上の強い気持ちで見つめておられたのかも知れない。
 
昨今の職業事情で、派遣社員の問題がしばしば取り上げられていることは、皆さまもよくご存じだろう。この問題は、企業社会に生業を置くわが身にとっては、身近にあることであって、正直心の痛む話だ。『労働者に対する搾取』などと云う用語を使いたくはないのだが、では一体どうしたら良いのか、オランダのワークシェアリング制度の導入か…。いずれにしろ、自分ひとりではどうにもならないことに、現役の会社員とは言え、内心忸怩たる思いで過ごしてきた。
 
そのОさんが、とうとうのっぴきならない地点に追い詰められてしまわれたようだ―――。その書き込みから直感した。わが職業勘には、『ほとんど霊感に近い直感』というやつがあり、早急に手当てしないとマズイことを、もう一人の行者たるわが身に告げていた。
 
『やろう』―――。
 
これが結論だ。そうやって、お引き受けしたからには、『その願意の叶うまで』をモットーに、いつものとおり粛々として…。
 
Оさん、確かにお引き受け致しました。ですから希望を失わず、一筋の光明あることを信じましょう。今は顔も見たくない神さま仏さまであっても、いつか晴々として再開できる日が来るはずです。
 
『南無神変大菩薩
合掌