蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

護身御守~大きなチカラ~

正月から節分の頃、どこの祈祷寺院も忙しくなる。今年も例年通り、師僧のお寺の大祭のためにする前行を済ませ、その2週間後、本山に登った。
 
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五大力さんの前行。今回で4回目となる。
 
この前行では、帰りがけに小さな護身御守を頂くことになっている。昨年この御守を職場の上司に渡したことがあった。実はその時、客先との間で非常に難しい交渉事が持ち上がっていた。太平洋をまたぐ形で、私のいる本店と米国の支店の両サイドを巻き込む事態にまで、それは発展していた。
 
毎週のように客先に呼び出された。都度資料を作っては出し(会社の通話記録(!)も含む)、説明を試みては撥ねつけられ、嫌味を言われ、ETCを繰り返しながら、説得し、言うなれば米国の店と一緒になって“防戦”に努めるような、そんな危うい状況に陥っていた。
 
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さて、今年、本山に登る一か月前のことである。『あれホントに効きますね、この御守…』と、その上司との雑談中、半分冗談ともつかぬ顔で言われた。前に渡した御守を指さしながら…。
 
その上司Nさんが、私に対して、難しいかじ取りの義務付けられた環境ではあるが、昨年同様、何とか乗り越えて無事にやっていきたい―――。そのことを期待したいのだ、そういう思いを吐露した瞬間でもあった。
 
そうやってビジネスの先陣を切るのだと…。
 
その時、Nさんと私は、『戦友』になったのかも知れない。
 
五大力さんの護身御守―――、身なりは小さくとも、そこにとても大きな“チカラ”が込められている。
 
きっと―――、出仕した千人以上もの教師たちが、仁王会本尊般若菩薩と五大明王に対して二十一ヶ座に渡る熱い祈りを捧げるのと同時に、全国末寺にて待つ檀信徒各位の思いをそれぞれが胸に秘め、熱い熱い自らの思いをそこにギュッと込めているからに違いない。
 
『南無本尊聖者般若菩薩』
『南無五大力菩薩』
『一天四海泰平無事』
『護持大衆センダマカロシャダ』
合掌