蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

地鎮祭秘次第および上棟楼閣作法の伝授

今回は「地鎮祭」と「上棟式」に際して、必要となる密教による儀礼作法の伝授をして頂きました。

通常、新築の際に執行される儀礼では神道式が圧倒的に多く、世間の人も「そういうものかな」と感じているのが普通だと思います。

まあ仏教式も神道式も「土地の神さまにご挨拶をする」という基本は一緒です。それを密教の僧侶が行う時の作法は、当然のことながら先師より厳格に伝承されています。

ですが、純然たる密教儀礼と言えるかと言うと「実はそうではない」。今風に言えば、修験道の作法とのコラボ、否、ハイブリッドと表現するべきなのでしょう。

要は「日本固有の習俗」を密教の視点から、或いは修験道の視点から、それぞれ見ていくということです。実際、修験道には密教神道道教の諸作法が組み込まれておりますが、私の所属する宗派では真言密教をベースに構築された形の修験道修行を行っています。当日、伝授して下さった大阿さまも、そのスタイルであります。

作法の伝授中に「あっ、この印言、15年間もナゾだったんだよね」というものがありまして(笑)、「やっと伝授の機会が巡ってきた!感涙!😢」とばかりに感激した次第です。

土地の神さまを敬うべくの懇ろな諸作法を通じて、「長く安心安全に暮らせるように願う心/感謝の思いを表現する瞬間」ーーー、今も昔も変わらないことなのだ、この先も世のため人のため繋いでいかなくてはならない、そのようなことをツラツラと感じながら受法させて頂きました。

追記

前回もそうでしたが、大勢の伝授会ではないこともあって「多分ドン引きするだろうね」みたいな実話が次々と飛び出して、これが物凄く勉強になりました。「普段から真剣に拝む意義」を改めて肝に銘じる瞬間でもありました。これについても今風に言えば「強いモチベーションとなりました」になるのか(?!)も知れませんが。

合掌