蓮華童子の日記

真言秘密行法の修法@自坊を中心にアップして参ります。

修行大師

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先日、何かとお世話になることのある埼玉のK先生から、修行大師像建立の勧募のお誘いを頂戴し、わずがではあるが、一口奉納させて頂いた。

この修行大師のお姿を枕辺で拝した尼僧さまの体験記を、ずっと以前であるが拝読したことがあった。病気で臥せって絶望しかかった時、墨染めの衣に菅笠、手甲脚半、そして錫杖を持するお大師さまの姿を間近にした夜…。その後、病魔のそれは驚くほどのスピードで退散していった云々と。

実際、私もかつて仕事でピンチに立たされた時、何度『お大師さま、助けてください』と心中で呟いたことか。不思議なことに、そうするとどこからともなく助けが入って、何事もなくすべてが過ぎていった。

このK先生も高野山奥の院で、お大師さまに係る神秘体験をされて、絶対の信心を確立されていることを、私はよく存じ上げている。大寒の東寺にて、御修法の後拝みをされた時、『こんな粗末な密壇でされているとは…』と、往昔のご苦労を思って呟かれた横顔を、今でも思い出すことがある。

お聞きするところでは、この修行大師像建立の企てを信徒役員の方と発願されてからというもの、あれよあれよという間に、周辺環境が整備されていったとのことだ。

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『法によって花を抛(なげう)つに、偶然として中台ビルシャナ如来の身上に着く。阿闍梨、讃じて曰く。不可思議、不可思議なりと』(御請来目録)
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弘法大師の活動は、今もなお、休むことなく続いている。

『南無遍照金剛』合掌